年明けにレゴの花

年明けにレゴの花ーそしてレゴ遊びのこと

レゴの花とタイトル

年明けを祝って、花を生けた。レゴの花だ。クリスマスプレゼントにいただいたものである。

レゴフラワーブーケ外箱

レゴフラワーブーケ 外箱

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レゴの花は、もちろん自分で組み立てた。贈ってくれた人のことを考えながら膝の上で4時間の楽しい年越しだった。生花もうれしいが、趣向が違ってなかなか新鮮ないただきものである。

レゴフラワーブーケ全景

レゴフラワーブーケ全景

レゴフラワーブーケ拡大

レゴフラワーブーケ拡大

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けっこう細かいパーツが多いセットだが、さすがレゴ、作り方の手順はシンプルだ。花の構造を実現するするために、おそらく新たに開発したであろうパーツの斬新さを堪能することができた。人工物ではなく、自然物をモデルにして設計されていることが、このセットをユニークなものにしている。

レゴフラワーブーケ パーツ

レゴフラワーブーケ パーツ

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長じてからのレゴ遊びのひとときを心地よいものにしている強力な理由のひとつは、多くの人が抱いている過去の思い出と強く結びついていることにあるように思う。
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わたしの場合もそうである。レゴはものごころついたとき、60年前にすでに身近にあった。レゴはどなたもご存知かと思うけれど、日本人でこれだけつきあいが長いのは珍しいかと思う。海外から持ち帰ったレゴで、現在と規格はかわらないが、赤いブロックの色味が現在とは若干違っていた。
日本でレゴが発売されたのは、1962年のようだ。当時は、たいへん高価な高級玩具で、一般的なおもちゃではなかったらしい。
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基本ブロックだけだったが、毎日飽きることはなかった。レゴはデンマークの会社のものだけれど、国産のダイヤブロックというのも発売されてポピュラーだった時代である。1960年代には、サンダーバード2号をブロックで作って遊ぶなんてことも身近で流行した。もちろんセット販売があるわけではない。そして、日本レゴが生まれたのは1978年になってからのことである。
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赤いバケツ・青いバケツという日本独自のヒットセットで遊ばれた方もいらっしゃるだろう。バケツにレゴを収納できて、さらに、レゴのように積み上げることができるという優れものだった。今は販売されていない。

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ご存知のとおり、大人向けのレゴセットが近年は、たくさんある。子供の頃に遊んだレゴの基本原理で精細に組み上げることができるというのは、多くの人にとって単なるクラフトキットよりも魅力だ。
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主に乗り物をモチーフにした、レゴテクニックシリーズは多種に渡り発売されてきていて、コレクターの方がいらっしゃる。
マインドストームという、パソコン制御によるロボット遊びができるセットはWindows98やmacのソフトつきになっているものが最初だった。
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建築、レゴアーキテクチャーシリーズで、フランクロイドのグッゲンハイム美術館、ルコルビュジェのサヴォア邸を作ることもできる。

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年長者向けのセットは一度組み立てたら、バラしてオリジナルを作るということは、想定されていない。もちろん特殊な部品集めをするというマニアの方はいらっしゃるわけだが。
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それに対して、独自に組み立てては崩すことを繰り返した、子どもの頃のレゴ遊びのありようこそが、レゴを思い出深いものにしてくれているように思う。
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基本ブロックを売っているだけでは、企業の成長は見込めないので、さまざまなセットが売り出されるとも見ることができるし、できあがったものの姿に惹かれてしまいもするとはいえ、数色の基本ブロックだけで色やかたちとたわむれる遊びで生み出されるものもまた何とも美しい。
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子どもにとって、何かがうまくできるかどうかにこだわる遊びだけでなく、色やかたちとひたすらかかわって楽しむ遊びもレゴでは魅力的に展開する。そして、そうした経験が、大人になってからの生活を支える営みにつながっていくようで大切にしてあげたいと思う。

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大人の遊び、レゴの花、こわして別のものに作り直すほどのエネルギーはない。ただ、組み立てているとき、子どもの頃の基本ブロック遊びの経験がそれを彩ってくれていた。そして、それはレゴの花のセットを前にしているとき以外にも、息づいてくれているように思う。レゴの花を設計できるような方なら、なおさらのことで、単なるレゴのエキスパートではないはずだ。

レゴ基本ブロック

レゴ基本ブロック

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何かをつくることをめざさないレゴ遊び、魅力がある。何をつくったの?と尋ねられても答えようのないレゴ遊び、大人にもいいかもしれない。

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