これも折り紙?1枚の紙を折って

これも折り紙?1枚の紙を折って

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これも折り紙?1枚の紙を折ることで生まれる新感覚の立体を作る。数理によって生み出された美しさを楽しむ。

三谷純さんによる数理折り紙

コンピュータによる計算で展開図が作成された折り紙

折り紙といえば、ま四角の紙の端と端をあわせながら折っていくものを思い浮かべがちであるが、より一般化すれば、折り紙とは、紙を折るもの、切り込みを入れずに1枚の紙だけで折り上げれば、折り紙だ、というわけで、1枚の紙に折り目をつけて、立体にしていく、折り紙の新手法を開発したのが三谷純さんだ。コンピュータによる計算で展開図を作成して実現されている。

世界初の3Dコンピュータ折り紙

三谷純さんの『ふしぎな球体・立体折り紙』が出版されたのは2009年、とびついて手に入れて、しまってあったのを家で発掘した。

三谷純 折り紙本

『ふしぎな球体・立体折り紙』(二見書房)

この本は、立体折り紙ができる用紙つきという親切なもので、「世界初の3Dコンピュータ折り紙が誕生」とある。帯には、ミウラ折りの三浦公亮さんの紹介文つきだ。そして、三谷純さんといえば、紙工作好きの間では有名な、紙工作用の展開図生成のソフト「ペパクラデザイナー」の作者である。当時、手に入れずにはいられなかったのだろう。

余生の楽しみだったが

しかし、作ることなく余生の楽しみにと、大事にとってあったのである。余生、そう、いつかはしてみたいことだった。最近は、そうしたことを、どんどん目についたところからすることにしている。食べるときに好きなものをあとにとっておいたのは過去のこと、今は、好きなものからどんどん食べている。

『ふしぎな球体・立体折り紙』所収21個を全部作成

というわけで、大事にしまいこんであった『ふしぎな球体・立体折り紙』所収の21個の立体折り紙、全部、切り抜いて作ったのである。

折り紙4種

折り紙4種

最初に展開図にそって紙に全部折り目をつけておいてから、折り上げる。はじめの数点を作っている間は、あまりおもしろいと思わず、ちょっとがっかりした。折り上げるのに手こずり、また、苦労したわりにはできあがりも、本にある写真ほどキレイにはならないのだ。しかし、オススメの順番にしたがって、立体を次々に折り上げていくうちに、折り上げるのが容易になり、仕上がりもよくなっていった。

手を動かしていくうちに、カチッと不意にうまくいく瞬間に出会う心地よさ

本には、折り上げ方の手順の写真が丁寧に掲載されてはいるのだが、実際につくってみることではじめてわかるコツがあるので、実際に紙にふれて手を動かすに限る。そうして、手を動かしていくうちに、カチッと不意にうまくいく瞬間を知ることができ、それがたまらなく心地よい。

はじめから順に折っていくのがオススメ

1枚の紙を切らずに立体にするために、立体の表面からはみ出した羽根の部分があるが、この羽根がある程度多い方が、仕上がりが美しい。最初は羽根の数の少ないものを、あとから、羽根の多いものを、と難度が徐々に上がるよう本が編集されていて、取り組みやすい。好みのものをピックアップして、というよりは、順に作っていくのがオススメである。1つの立体を作るのにかかる時間は、のんびりやっても15分程度だ。

折り紙 その1

折り紙 その1

折り紙 その2

折り紙 その2

折り紙 その3

折り紙 その3

折り紙 その4

折り紙 その4

折り紙 その5

折り紙 その5

折り紙 その6

折り紙 その6

折り紙 集合

折り紙 集合

三谷純さんの折り紙本、さらに

実は、三谷純さんの折り紙本、まだ他にも余生の楽しみとしていたものがある。また、それについてはあらためてポストしたい。

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